日別アーカイブ: 2012年12月30日

101-4 file-search command

■ファイル検索のためのコマンド群
 それぞれ特徴があるため、目的に合わせて使い分ける
 正規表現での検索を行う場合は”引用符”でくくった方がよい

  • find 高機能検索コマンド。
  • locate dbベースで検索。findより高速
  • updatedb locateを動作させるdbをアップデートさせる
  • which PATHからコマンドを探し出して絶対パスを表示する
  • whereis バイナリ、ソース、マニュアルパスを表示
  • type 実行ファイル、組み込みコマンド、エイリアスなど種別表示

 □updatedb
  -e パス …データベースに取り込まないパスを指定する
  cron※1を用いて定期的に更新されるようになっている。
  /etc/updatedb.conf で環境変数を定義する
※1 cron …定期的な処理を行うデーモン

101-4 FHS

■FHS (Filesystem Hierarchy Standard)
 ファイルシステム標準階層
 LinuxにおけるFS内のレイアウトの標準規定(現在v2.3)
 /(root)に含まれなければいけない->/bin,/sbin,/etc,/dev,/lib

 □ディレクトリ説明

  • /bin 基本的なコマンドが配置される
  • /sbin システム管理に必須なコマンドが配置される
  • /etc システムの設定情報やスクリプトファイルなどが配置
  • /dev デバイスファイルが配置される
  • /lib 共有ライブラリやカーネルモジュールが配置される
  • /mnt マウントポイントが配置される(最近は/media)
  • /opt パッケージ管理の仕組みを使ってプログラムがインストールされる
  • /proc カーネル内部の情報にアクセスするための仮想的なファイルシステム
  • /root suユーザーrootのホームディレクトリ
  • /boot 起動に必要なkernalimgが配置される
  • /home ユーザごとのホームディレクトリがおかれる
  • /tmp 一時ファイルがおかれる
  • /var logなど頻繁更新ファイル(VARiable)
  • /usr コマンドやutilが置かれる(UserServices and Routines)

 □/var以下

  • /var/cache 一時的なキャッシュファイル
  • /var/lock 排他処理に使うロックファイルが配置される
  • /var/log ログファイルが書き出される
  • /var/run システムの状態を示すファイル。.pidファイルで再起動なども可能
  • /var/spool 処理待ちのバッファであるスプールなどが配置される

 □/usr以下

  • /usr/bin ユーザーが一般的に利用するコマンド
  • /usr/sbin システム管理コマンドで緊急で必須でないもの
  • /usr/lib プログラムに必要な共有ライブラリ
  • /usr/local ローカルシステムで必要とされるコマンドライブラリなど
  • /usr/share x86などシステムアーキに依存しないファイル(例manのマニュアル)
  • /usr/src Linux のカーネルソースなどソースコードが配置される

101-4 disk quota

■ディスククォータの管理
 ユーザ、グループごとのディスク容量の制限
 サイズ・inode数で指定可能

 □用語

  • ソフトリミット 警告発する
  • ハードリミット ファイル書き込み不可に
  • 猶予期間 警告から使えなくなるまでの期間。デフォルト7日

 □適用手順

  1. # vi /etc/fstab (//set “userquota” to mntopt)
  2. # mount -o remount /home
  3. # touch /home/aquota.user (//make quotafile first)
  4. # chmod 600 /home/aquota.user
  5. # quotacheck /home
  6. # quotaon /home
  7. # edquota username (//then edit terminal open)
  8. # repquota /home

 □共通するオプション

  • -u ユーザに対して
  • -g グループに対して
  • -v 詳細情報も表示
  • -a /etc/fstabに応じて

101-4 mount, unmount

■ /etc/fstab ファイル
 ファイルシステムの情報一覧
 ”/dev/sda1 /boot ext3 defaults 1 2 ”といった形式で表示される。
 □表示項目

  1. デバイスファイル名 もしくはLABEL
  2. マウントポイント FSのマウント先になるディレクトリを指定する
  3. FSの種類
  4. マウントオプション 下記詳細
  5. dumpフラグ dumpコマンドでのバックアップ対象にするかどうか(ext2,3は1)
  6. ブート時にfsckがチェックする順序 0はチェックされず、ルートファイルは1

 □マウントオプション

  • defaults (=async,auto,dev,exec,nouser,rw,suid)
  • async FSの非同期入出力を設定する
  • auto/noauto -aオプション実行時にマウントする・しない
  • exec/noexec バイナリの実行を許可・不許可
  • rw/ro マウント時に読み書き許可・読みのみ
  • unhide 隠しファイルも表示する
  • suid SUID,SGIDを有効にする
  • user/nouser 一般ユーザーのマウントを許可・不許可
  • users マウントしたユーザー以外のユーザーもアンマウント許可

■ mount

  • -a noautoオプションのないFSをすべてマウントする
  • -t FSname FSの種類を指定する
  • -o マウントオプションを指定する

■ unmount
 現在利用中のFSはアンマウントできない

  • -a /etc/mtabに記載されているFSをすべてアンマウントする
  • -t FSname 指定したFSのみアンマウントする
  • -o マウントオプションを指定する
  •  □問題 何が起こる?

    1. # mount -o unmount /home

101-4 fsck, tune2fs command

■ fsck コマンド
 ファイルシステムに障害が発生しているかどうか確認するコマンド
 ファイルシステムをアンマウントしている状態で行う
 書き込み中のディスクに対して行うとファイルシステムを破壊する危険性がある
 Linux起動時にも実行される(/etc/fstabに対象FS記載)

  • -t fsname ファイルシステムの種類を指定する
  • -a 自動的に修復を実行する
  • -r 対話的に修復を実行する
  • -A /exc/fstab に記述されている全ファイルシステムに対して実行する
  • -N 実際には実行せず何が行われるかのみ表示する

 □ e2fsck
  ext系のファイルシステムのチェックと修復を行う
 

  • -p すべての不良ブロックを自動的に修復する
  • -y 問い合わせに自動的にyesと回答する
  • -n 問い合わせに自動的にnoと回答する

■ tune2fs コマンド
 ext系のFSのパラメータを記述する
 調整するFSはアンマウントするか、読み取り専用でマウントしておく

  • -c 回数 チェックなしでマウントできる最大回数を指定する
  • -i 時間 ファイルシステムをチェックする最大の時間間隔を指定する
  • -j  ext2FS をext3FSに変換する
  • -L  FSのボリュームラベルを設定する

 □ dumpe2fs コマンドを使うとFSの各種情報を表示することができる

101-4 df, du command

■ df コマンド
 ファイルシステムの空き容量の確認
 Disk Free

  • -h 1024単位で表示
  • -H1000単位で表示
  • -k k単位で表示
  • -i inodeの使用状況を表示する

■ du コマンド
 ファイルやディレクトリが占めている容量を表示する
 Disk Usage

  • -a ディレクトリ以外にファイルについても表示する
  • -l リンクも含めて集計する
  • -c すべての容量の合計を表示する
  • -k キロバイト単位
  • -m メガバイト単位
  • -s 指定したファイル・ディレクトリのみの合計を表示
  • -S サブディレクトリを含めずに集計する

101-4 mkfs, mke2fs, mkswap command

■ファイルシステム
 セクタ…ディスク上の区画。ハードディスクでは通常512byteが1セクタ
 ブロック…ファイルシステムのデータ管理単位
 inode…Index node
□種類

  • ext2 Linux向けに作成されたファイルシステム。
  • ext3 ext2のジャーナルを取得できるよう改変したシステム
  • ReiserFS ext2にジャーナル機能を追加。inodeを動的に管理
  • XFS ext2にジャーナル機能を追加。1800TBの管理可能
  • ext4 ext3次世代。ファイルアロケーション等高速動作する

■ mkfs
 # mkfs -t ext4 /dev/sdb1

  • -t ファイルシステムタイプ 
  • -c  実行前に不良ブロックを検査する

■ mke2fs
 ext系ファイルシステムを作成可能
 デフォルトでは5%の領域が/(root)ユーザー用に予約される

  • -t ファイルシステムタイプ 指定のファイルシステムを作成する
  • -j ext3 ファイルシステムを作成する
  • -c  実行前に不良ブロックを検査する
  • -m  (root)ユーザー用の領域サイズを変更する

■ mkswap
 パーティション上にスワップ領域を作成する。
 通常は独立したパーティションを割り当てる
 システムには最低一つのスワップ領域が必要
 # mkswap /dev/sda6

101-4 fdisk command

■ fdisk コマンド
 パーティションの作成、削除、変更、情報表示などを行う
 類似コマンド->gdisk, parted
 $ fdisk /dev/sdc(デバイス名) で、対話的にパーティションの操作が可能
 □サブコマンド

  • l (=list) 
  • n (=new) 
  • d (=delete) 
  • p (=partition?) パーティションの表示
  • t (=translate?type?) パーティションタイプを変更する
  • a (=?) ブートフラグをオン・オフする
  • w (=white) 
  • q (=quit) 
  • m (=manual) 

101-4 filesystem management 試験範囲

104.1 パーティションとファイルシステムの作成
重要度 2
説明 ハードディスクなどのメディア上でディスクパーティションを構成し、ファイルシステムを作成する。これには、スワップパーティションの操作も含まれる。
主要な知識範囲
  • 各種のmkfsコマンドを使用して、パーティションの作成と設定、以下のようなさまざまなファイルシステムを作成する
    • ext2/ext3/ext4
    • xfs
    • reiserfs v3
    • vfat
重要なファイル、
用語、ユーティリティ
  • fdisk
  • mkfs
  • mkswap

101-4 root file system

■ パーティション
 ディスクドライブの区画のこと
 障害が発生した場合にも被害を一つのパーティションに抑えることができる

  • primary partition 最大4個の基本パーティションを作成可能
  • extended partition 基本パーティションの一つを拡張パーティションにできる
  • logical partition 拡張パーティション内に作成されたパーティション。/dev/sda5 以降になる

■ルートファイルシステム
 /(root) ディレクトリを含むファイルシステムのこと
 パーティションをディレクトリをマウント※1する
  ※1ファイルシステム内のディレクトリツリーを特定のディレクトリ以下に結合すること
 □パーティションのマウント例

  • MBR 
  • /dev/sda1 /boot
  • /dev/sda2 /(root)
  • /dev/sda3 SWAP
  • /dev/sda4 (ext)
  • /dev/sda5 /var
  • /dev/sda6 /home
  • /dev/sda7 /tmp

 □ルートファイルシステムに必要なディレクトリ

  • /bin, /sbin システムに必要なコマンド、プログラム
  • /etc 各種設定
  • /lib ライブラリ
  • /dev デバイスファイル